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スタッフの治療

皆さま、こんにちは

 こまい歯科の小泉です

 先日、スタッフに治療を依頼されたので、気合いを入れて治療しました

 スタッフ本人はもちろんでしたが、かわいいスタッフのためにもしっかり治したい
ということで、ラバーダムという、ゴムのシートをつけて治療開始。
(本人匿名希望のため、わざとピントをぼかしていますのでご了承ください)
a


 もちろん、麻酔しているので痛くありません
本人も、治療中でしたがピースしていました

 治療する部分(術野)は、当然、殺菌してありますので、清潔に保ってあります。

 続いて近くに寄ってみましょう。
b


 写真は斜め前方から撮影していますが、治療する先生の視点はこんな感じです。
これだと見えませんね。

 なので、5倍の拡大鏡をつけてテクニックも駆使して、ブラインド(視点が届かない所(盲目的な部分))
にならない状況で、治療しました

 すると、こんな感じで見えてきます。
(写真は鏡を使っているので、直視では残念ながらここまで見えません)

 実際には、歯の中で風船状に虫歯が広がっていました。
真上から見えない横方向にまで虫歯がありました
c


 最初、「レジン」という白い樹脂状の詰め物がしてあったのですが、この材料は、そもそも
小さい虫歯を治療するための材質です。

 大臼歯では、歯の幅の30%を超えて「レジン」を詰めると、虫歯の再発率が高まることが
論文報告され、明らかとなっております。

 彼女の虫歯も相当深かったのですが、なんとか写真の状態まで、古い「レジン」を慎重にはがして、
虫歯も除去しました。
 ただ、実はまだこの段階でも「レジン」が少し残っているのです。むし歯もまだ少しありました。
どこにむし歯とレジンが残っているかがわかった方は、私までお知らせください。


 写真を良く見ると、光っている部分と、薄く青く染まっている部分があります。

 光っている部分は、健康な歯の部分(=象牙質)。

 青い部分は、虫歯の検出液で染めだした部分で、まだ少々残っていることが
目で見てわかります。

 さてさて、実際に戻りますが、治療開始からここまで1時間かかってしまいました。

 ですがここまで深い虫歯を、勢いよく「肉眼」でダーっと削ってしまうと
どうなるでしょうか?

 下手をすると、彼女の歯は神経をとらなければならなかったですし、
神経が残せたとしても、健康な歯の部分をここまで残しながら完璧に虫歯だけを
取ることは到底できません

 従来は、このように歯の中身の70%近くの部分が虫歯だと、歯全体を削って、冠を
かぶせる治療しかありませんでした。


 私も、肉眼で、しかも30分しか治療時間がない、と言われたら、こんな治療は
残念ながらできません

 今回、ここまで慎重に慎重を重ねて治療したのは、一見すると特別に思われるかも
しれません。
 でも特別でも何でもありません。

 なんとしても「最小限の侵襲」で済ませてあげたい、
というのが私の基本的な考え方です

 一度削った歯は元に戻らないのですから、無駄に削りたくないのです。

 こまい歯科の他の同僚の先生方もみな同じ考え方をしております。

 さすがに1回では治療が終わらないので、今回は、失われた部分を、
Biomimetic approachという考え方に基づいて再建したところまでで
終了です

 次回は型取りをして、腕の良い技工士さんに
セラミックインレー(詰め物)をつくっていただく予定にしています

 スタッフだから特別にこういう治療をしている、というわけではありませんのでご安心を。

 実際に、私の患者さんでも、従来だと神経をとったり、被せ物になってしまっていた、と
思われる場合でも、インレー(詰め物)で対応できたケースはたくさんあります

 そして、治療後も皆様良好に経過しながら3~6か月ごとのクリーニングに
いらっしゃっております


※ちなみに、このようなケースでは、材質、歯を削るデザイン、詰め物に使用するセメント、患者さんの骨格やかむ力、かみ合わせの関係などなど、
ある一定の条件が正しくそろわないと、歯が割れてしまうリスクが高まってしまいます。
 きちんとした学術的根拠に基づいて、適切な方法を選択することが大切です。
予めご了承ください。



 このような治療を希望される方にはいつでも行える体制が、
こまい歯科にはあります。

 このような環境で治療ができることは、歯科医師としてこの上なくうれしい限りです。

 周りの支えてくださっている方々に感謝です

 信頼して身を任せてくださった彼女のためにも、最高の治療を
してあげたいと思います

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