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基本的な虫歯治療の話 ①

永研会クリニック 歯科の木下です。

今日は日々行っているが意外と患者さんには認知されていない虫歯の治療についてお話しします。

日常の治療において最も多いのが虫歯菌によって歯に穴が開く「虫歯」ですが、虫歯菌により崩壊した歯の組織をきれいに取り除いた後に残る健全な歯の組織の量、その位置によって治療法(修復法)が異なります。
これがわかりにくいようでよく質問をされます。「つめもの?かぶせもの?って何?」「今回の治療はなぜ以前と同じではないの?」「保険のきく治療ときかない治療の違いって何?」など。

本当に詳しくはここには載せきれないので是非先生に質問してみてください。
先生ごとにこだわりを持っていますので場合によっては質問する先生によって違う回答が得られるかもしれませんが、担当の先生とよくお話をして納得のいく治療を受けて下さい。
また修復材料や方法も進歩していますので5年後10年後には違ったお話ができるかもしれません。

今回は歯科医が何を判断して治療方法を決めているか、簡単にお話しします。

さて虫歯菌による欠損(以後虫歯と省略します)を大きさや場所で見てみましょう。

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・虫歯の修復方法と材料をどれにするか判断する要素はいくつかありますが1つは虫歯の大きさです。

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今回の話は上の図の左2つについて話します。神経にまで達したものは、虫歯の穴だけ補修する「詰め物」とは異なり、強度を補う意味も込めて丸ごとかぶせる「かぶせもの(通称:差し歯)」となります。(例外はあります)

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今回は「詰め物」の話だけしましょう。

虫歯が比較的小さく、噛む力を修復材料であまり負担しなくていい場合は、保険で認められているコンポジットレジン(プラスチックを強化したもの。白くて手軽でその日の修復で終了)でいいでしょう。
虫歯が比較的大きく、噛む力を修復材料でしっかり負担しなければならない場合は、保険で認められているのは金銀パラジウム合金(通称:銀歯)での修復となり、型どりして技工士さんに作ってもらうため2回以上通院が必要になります。
これは保険で認められているコンポジットレジンが、年々進歩してるとはいえ強く力を負担するにはまだ強度不足であるため、金属材料(保険なら銀歯のみ)に頼らざるを得ないからです。

では保険で認められている以外の材料ならどうでしょうか?

コンポジットレジン系、金属(金合金)、ハイブリッドセラミック、セラミック、二ケイ酸リチウム(e-max)等からその見た目、修復の精度、硬度、弾性、耐摩耗性、価格などを考えて選択の幅が広がります。
それぞれにメリット・デメリットがあるので、これら材料のメリット・デメリットについては担当の先生にご相談ください。

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・修復方法と材料を判断する別の要素には修復物の精度もあります。

その場で直接的に歯を修復していくコンポジットレジンは、複雑で視野が限られた口の中では高い技術が求められ、咬みあわせや歯との接合部分の精度などを上げるのは至難の業です。
それに比べ間接的に修復していくもの(型どりして模型を作り、その模型上で修復物を作り、のちに接着剤で歯につけるタイプ)は様々な角度から精度をチェックでき、接着作業さえ気をつければその精度を上げることは比較的容易です。
つまり虫歯で補修する場所が歯のどの部分に位置してるかによって、修復の方法を選択するということです。

< 型どりして技工士が作る詰め物の例(同じ歯の写真ではありません) >

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・また見た目(審美)の問題もあります。

虫歯だったのがわからないぐらいきれいに直したいこともあれば、そうでもない時もあるでしょう。
目立たないところであれば金属色でもいいと感じるかもしれません。
目立つところであれば、保険では認められていませんが、セラミックなど修復材料は天然の歯に近い見た目をしています。
「いかにも治療しました」というのを回避するための方法として選択できます。

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* 虫歯の大きさ、位置、周囲の歯の状況、力のかかり具合など様々な要素を考慮してベストな修復材料、方法を提案していきますので気になることがあれば担当の先生に聞いてみてください。

次回はもっと大きい虫歯に対する処置についてお話しします。

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