こんにちは、永研会クリニック柔道整復師の菊地です!
あっ、菊地です!
今回は、【足関節捻挫】の後のリハビリについてご紹介したいと思います。
足関節捻挫。つまり、足首を挫くことで、足首を支えている靱帯を伸ばしてしまったり、ひどいと断裂させてしまうことをいいます。
足首の構造上、足部が内側に入るように捻り、外踝(くるぶし)回りの靱帯を痛めることが多いです。
捻挫は靱帯の損傷具合によって重症度が決まり、靱帯が修復するまでに、
軽度だと1週間~10日
中等度で2~3週間
重度では4~6周間かかります。
複数の靭帯が完全に断裂して、関節が不安定になった場合は手術の適応になることもあります。
軽度なら湿布と安静で経過をみますが、中等度以上は
靱帯の修復を促す為に様々な素材の添え木や包帯、テーピングなどで足首を固定して安静を保ちます。
しかし、固定することによって、どうしても固定を外してからも足首が固くなったり、足部~下腿付近までの筋肉が落ちてしまいます。足をうまく着けない為にバランス感覚も悪くなってしまいます。
このような状態に対して、ある程度痛みが退いてきて関節が安定してきた時期からリハビリを開始していきます。
今回は、リハビリメニューの中でも固くなってしまった足首を柔らかくする自主トレに絞ってご紹介したいと思います。
しゃがんだり階段をしっかり降りるためには、
①足首を深く曲げられること
一方、正座などをするためには、
②足首をしっかり伸ばせること
が、必要となります。
そんな条件を満たすために、それぞれの条件に対し、2つずつ、計4つ簡単な運動をご紹介したいと思います。
まずは、
①足首を深く曲げる為の運動
a、座った姿勢で行う運動
b、立って行う運動
②足首を伸ばす為の運動(両方座って行う)
a、固くなったスネの筋肉のマッサージ
b、筋肉を刺激しながらの足首伸ばしの運動
まずは、
①足首を深く曲げる為の運動
足首が深く曲がらないのは、足首の関節周りが硬くなっている(特に内踝と外踝の後ろ側)ことや、「ヒラメ筋」という、ふくらはぎの奥にある平べったい筋肉が硬くなっていることが挙げられます。
a、座った姿勢で行う運動
これに関しては、リハビリ通信④変形性膝関節症の回でご紹介した運動と同じものになります。
椅子か床に座った姿勢で両手で足首を持ちます。
そして、クルーン~クルーン~と、内回り外回りに各10回くらいずつ回します。
そのまま、ゆっくり曲がるところまで足首を深く曲げていきます。
この曲げる動作も10~20回くらいゆっくり繰り返しましょう!
b、立って行う運動
ヒラメ筋のストレッチは様々なやり方がありますが、2つのパターンをご紹介します。ちなみに、2つのストレッチの効果は全部同じなので、どちらか合う方で行って頂いています。
まず立ったまま行うストレッチはこちら!
続いて、しゃがみこむストレッチはこちら!
小鳥さんがやると「考える人」のようですね!
どうでしょう?これらのストレッチを、
アキレス腱~ふくらはぎ辺りにツッパリ感を感じながら、
20~30秒かけて痛みなく行います。
最低3回くらい繰り返し行って下さい。
続きまして、
②足首を伸ばす運動(両方座って行う)
足首が伸びない理由は、スネの筋肉が固くなっているのと、
足首の関節自体が固くなっていることがあります。
まずは筋肉に柔らかさが出ないと伸びないので、
スネの筋肉を伸ばす運動をお教えします。
a、固くなったスネの筋肉のマッサージ
まず、座った姿勢でズボンを膝までめくります。
「弁慶の泣き所」と言われるスネの骨の外側の筋肉の部分を掌を使って、
上下にやさしく、やさしーくマッサージします。
ギュウギュウと押すよりもこの方が効果的です。
1~3分くらいできると良いですね。
b、筋肉を刺激しながらの足首伸ばしの運動
スネの筋肉がマッサージで柔らかくなったら
引き続き、掌でスネの筋肉を上下にマッサージしながら、
その上下運動に合わせて、足首の曲げ伸ばしを行います!
掌を下(足先の方向)にもっていった時に足首を自分の力でギューッと伸ばします。
続いて、掌を膝の方向に動かした時に足首を反り返します。
この要領で、掌の位置をずらしながら、
ゆっくり20~30回繰り返しましょう。
これらは入浴後などに行うとより効果的です。
最後に、
捻挫後のリハビリは開始するタイミングや、状態をみながら
運動の強さを調整することが重要です。
痛みがある運動を無理に行わないように、くれぐれもご注意下さい。
足首まわりの筋トレやバランストレーニングに関しても、
今後ご紹介していきたいと思います!では、また!
~リハビリ通信とは!?~
リハビリ通信とは永研会クリニックリハビリ科がお送りする、運動療法紹介コーナーです
運動療法とは、その名の通り身体の一部または全体を動かす治療法のことをいいます。
関節の曲げ伸ばしや筋肉のストレッチをする事で身体に柔軟性をつけたり、体操で筋肉を強くしたり、歩行訓練で体力をつけたりと様々です。
ひとりでも多くの方が健康な体を手に入れることで、
日々の日常生活が快適で、仕事や趣味が目一杯出来ますように!!
定期的に更新予定です!
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