リハビリ通信⑤ ~変形性股関節症~
こんにちは!
永研会クリニック理学療法士の鰐部です!
前回、菊地さんの【変形性膝関節症】に引き続きまして、
今回は【変形性股関節症】のリハビリについてご紹介します!
≪こんな悩みがある方にはオススメです!≫
・あぐらの開きが良くない…
・爪を切る体勢を取るのが前より大変…
・階段の登りで上げた脚が重く感じる…
このような症状をお持ちの方
それは股関節の可動域が少なくなっているかもしれません。
股関節とは?
骨盤のワキにあるおわんの様なくぼみ(凹)と、大腿の骨の上の玉(凸)
2つの骨で出来るちょうつがいを股関節と言います。
変形性股関節症とは、
その股関節が加齢や繰り返しで負荷がかかり
股関節の軟骨がすり減り
さらに関節周りの骨が変形してくる病態のことをいいます。
関節の変形の進み具合によっては手術の対象となることがあります。
手術をしない治療法のことを保存療法といいますが
まだ変形の程度が軽いケースではリハビリが対象となります。
リハビリ・運動療法
※注意
これから紹介する運動は
【人工股関節】を置換、手術をされた方は
推奨されていないので行わないで下さい。
足の
①開きを改善する
→ あぐらや開脚がしやすくなる。
②曲げる動きを改善する
→ 足を抱え込みやすくする。爪切りや靴下が履きやすくなる
まずは開き具合を確かめてみましょう。
〇方法
左右で比べてみて下さい!
・仰向けで寝て頂き、片方の脚をもう片方の脚に乗せます。
この時、べったりと足が倒れて
開けばよいですが倒れずに開きが悪かったり、
痛みがあれば股関節に
何らかの障害があると考えられます。
・次に曲がり具合を確認してみましょう。
こちらも仰向けに寝て頂き、
片方の脚を抱え込んでみましょう。
楽に太ももがお腹につかず、
股の前がつまったりお尻付近がつっぱる感じがすれば、
股関節に何らかの障害が
あると考えられます。
それでは運動療法を紹介します!
〇運動療法
①タオルを使った運動
まずはタオルを用意します。
ハンドタオル以上の大きさがあれば大丈夫です。
仰向けに寝て股関節・膝を写真のように直角に曲げ、膝にタオルをかけます。
そのタオルを両手で引っ張ります。
ここで、この運動のコツをワンポイント!
引っ張る方向が大切です。
引き寄せるのではなく、床に押し付けるように『真下』に引っ張ります。
× 引き寄せている例
〇 真下にしっかり引っ張れている例
グッ、グッ、グッ、1~2秒に1回のペースで弱い力で引っ張ります。
10回引っ張ったら終了します。
10回を休憩を挟んで2,3セット繰り返してみましょう。
②大腿骨押し込み運動
これは用意するものはありません。
立った状態で肩幅くらいに足を開きます。
片方の足に手を添えます。
添える場所は太ももの膝と
足の付け根(股関節)の間ぐらいの高さがいいです。
※太ももの一番太さが
あるところが目安です。
その手で足を内側に押し込みながら
同じ方向に体を横に倒します。
この運動を上と下の写真、交互に行いましょう。
先ほどの運動と同様に
グッ、グッ、グッ、1~2秒に1回のペース
で弱い力で手で足を押します。
10回押したら終了します。
10回を休憩を挟んで2,3セット繰り返してみましょう。
運動が終わったらまた脚を開いてみたり、
抱え込んでみましょう。
可動域が広がっていたら成功です!
※注意
・運動中に痛みが出たらすぐに運動を中止してください。
・【人工股関節】を置換、手術をされた方は行わないで下さい。
前回、膝の記事で紹介した様に
足首や股関節の動きや安定性が悪くなっている事で膝に余計な負担が掛かっている事があります。
膝が痛い方には上記の運動をされると、効果が期待出来ます。
皆様も是非試してみて下さい
次回リハビリ通信は小鳥さんによる、【肩】講座です!
五十肩・腕を上げ下げするのが辛い方、必見です!
~リハビリ通信とは!?~
リハビリ通信とは永研会クリニックリハビリ科がお送りする、運動療法紹介コーナーです
運動療法とは、その名の通り身体の一部または全体を動かす治療法のことをいいます。
関節の曲げ伸ばしや筋肉のストレッチをする事で身体に柔軟性をつけたり、体操で筋肉を強くしたり、歩行訓練で体力をつけたりと様々です。
ひとりでも多くの方が健康な体を手に入れることで、
日々の日常生活が快適で、仕事や趣味が目一杯出来ますように!!
定期的に更新予定です。
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